専任技術者が退職したらどうなる?

専任技術者が退職したらどうなる?

建設業許可を守るための正しい対応と注意点

はじめに

建設業許可において、
経営業務管理責任者(経管) と並んで重要なのが
専任技術者 の存在です。

この専任技術者が、

  • 退職した
  • 長期休職に入った
  • 他社へ転職した

といった場合、
建設業許可の維持に大きな影響が出ます。

「技術者が辞めただけだから大丈夫」
そう思って放置すると、許可取消や営業停止につながる可能性もあります。

この記事では、

  • 専任技術者が退職した場合のリスク
  • 求められる正しい対応
  • 実務上の注意点
    を分かりやすく解説します。

1️⃣ 専任技術者が退職するとどうなる?

結論から言うと、
退職した時点で、建設業許可の要件を欠く状態になります。

建設業許可は、

  • 専任技術者が
  • 常勤で
  • 在籍していること
    が前提条件です。

そのため、専任技術者が不在になると、
👉 「許可はあるが、要件を満たしていない状態」
となります。

2️⃣ 放置すると起こる3つのリスク

❌ リスク①:是正指導・許可取消

専任技術者不在が判明すると、
是正指導 → 改善命令 → 許可取消
という流れになる可能性があります。

❌ リスク②:新規工事の受注ができない

元請業者や公共工事では、
「専任技術者の在籍確認」が必須です。

不在のまま契約を進めると、
👉 契約解除
👉 取引停止
といった実害が出ることもあります。

❌ リスク③:更新・業種追加ができない

専任技術者がいない状態では、

  • 更新申請
  • 業種追加申請
    ができません。

気づいたときには
「更新期限が迫っている」
というケースも少なくありません。

3️⃣ 専任技術者が退職した場合の必須対応

✅ ① 変更届の提出

専任技術者が退職した場合、
変更後30日以内
「専任技術者変更届」を提出する必要があります。

後任が決まっていない場合でも、
👉 退職の事実は必ず届出が必要です。

✅ ② 後任の専任技術者を早急に選任

同時に、後任の専任技術者を探す必要があります。

後任には、

  • 該当業種の資格
    または
  • 実務経験10年以上
    が求められます。

4️⃣ 実務的な「猶予期間」

専任技術者が退職した場合、
概ね2〜3か月程度の是正期間が与えられることが多いです。

ただしこれは、

  • すぐに行政へ連絡している
  • 後任を探す意思が明確
    という前提があってこそです。

何もせず放置すると、
一気に処分リスクが高まります。

5️⃣ 後任が見つからない場合の現実的対応

🔹 社内で候補者を探す

  • 資格を持つ社員
  • 長年現場に携わってきたベテラン

実務経験が10年以上あれば、
資格がなくても可能な場合があります。

🔹 一時的に業務範囲を縮小

後任が見つかるまで、
許可が不要な金額の工事のみ対応する、
という選択も現実的です。

❌ 絶対にやってはいけないこと

  • 名義だけの技術者を立てる
  • 他社の技術者を非常勤で使う

これらは、
👉 虚偽申請
👉 許可取消
につながる危険な行為です。

6️⃣ 香川県で実際にあったトラブル事例

【事例】観音寺市の設備工事会社

  • 専任技術者が突然退職
  • 後任が見つからず2か月放置
  • 元請から在籍確認
  • 県へ報告が入り是正指導

結果:
👉 新規工事を一時停止
👉 後任確保まで事業に大きな影響

7️⃣ 専任技術者退職リスクを防ぐ事前対策

今すぐできる対策はこちらです。

  1. 専任技術者が誰か社内で明確にする
  2. 資格・経験年数を定期的に確認
  3. 後継候補を1人以上育成
  4. 実務経験を証明できる書類を日頃から整理
  5. 専門家と継続的に連携

8️⃣ 経管の退職と同様に重要

これまでの記事でも触れてきたとおり、

  • 経管
  • 専任技術者

この どちらが欠けても建設業許可は維持できません。

特に専任技術者は
「人材不足」で突然いなくなるリスクが高いため、
複数名体制を意識することが重要です。

まとめ

ポイント内容
専任技術者退職許可要件を欠く状態
必須対応変更届(30日以内)
猶予期間概ね2〜3か月
NG行為名義貸し・非常勤
最大の対策後継者育成

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  • 行政書士 山岡正士